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ようやく書けた…が、なんか当初の目的と大幅にかけ離れた気が(汗)

文中の設定とかアタッチメントとか妄想大暴走の末のデタラメ設定ですので!


……あ、でもにゃーにゃーは出来るっけな。




今回の話でマスターの正体が一個判明。
・うちのマスターは隠れ猫耳萌え ←隠れてない

そういや今日猫の日だ。
タイムリーすぎて笑えた。
私的には『にーにー』の日だから上げたかっただけなんだが。。。。
縁側と猫とアイス





 ガラリと障子を開けると、その向こうに広がっていたのは眩しいくらいの快晴だった。
 雲一つ無い青空。
 今日は布団干し日よりだな、と。
 ぼかろ家の主夫カイトは、大きく伸びをしながら思った。



 家族全員を送り出し、すべての部屋の掃除を済ませ、洗濯機に汚れ物を放り込んだ後。
 カイトは、全員分の布団を庭の特大物干し竿に並べた。
 6人分の布団ともなると結構な重労働なのだが、そこはそれ。ボーカロイドであって人間ではない彼にとっては、そう苦にならない。
 華奢な腕からは想像も出来ない腕力で軽々と布団を庭に運び、落ちないように布団バサミで固定する。並べたそれらを軽く布団叩きで埃を払い終えれば、裏返すまで時間は余る。
 その間に回していた洗濯物を手際よく干していけば、一時間後もするとぼかろ家の庭には、色とりどりの洗濯物と布団がズラリと並んでいた。

「う~ん、今日も大量大量♪」

 本日午前中の仕事の成果に満足そうに頷きながら、カイトはいそいそとキッチンに向かい冷凍庫から目当てのカップアイスを取り出す。木製のスプーンを口に銜え、鼻歌交じりに縁側に腰を掛けた。

「一っ仕事の~アイスは格っ別~♪」

 アイスの蓋を開け、蓋にこびり付いた僅かなアイスも丁寧にスプーンでこそぎ撮る。行儀が悪いとメイコに良く怒られているのだが、カイトにしてみればせっかくのアイスなのに勿体無いの一言に尽きる。アイスばかりでは身体に悪いと(ボーカロイドに関係あるのだろうかとも思うが)一日3個までとマスターに制限をされてしまっているのだ。僅かなアイスだって見逃したくは無かった。

「いっただっきま~す♪」

 本日のアイスは抹茶黒蜜アイス。
しかも一番好きなハーゲン○ッツ並にお高いとっておきの一品で、最近のお気に入りだ。
 スプーンで掬い、口の中に入れれば芳醇な抹茶の香りとアイスの甘みが口中に広がる。

「ハ~♪しあわせ~」

 近所の奥様方がこんな姿を目にしたら、動機息切れを起こしながらもデジカメを構えるだろうが、現在目の前にはズラリと布団が鉄壁の防御をしているので外から見られることも無く、多少の肌寒さはあるが今日は日差しも心地良くて、カイトは至って平和にアイスを堪能することが出来た。
 そうやってカップアイスを心ゆくまで楽しんでいると。



 がさっ



「?……、」

 突然耳に届いたの物音に、カイトは音のする方向に視線を向けた。

 そこには。

『にゃ~』

 ガサガサと生垣を掻き分けながら姿を現した当然の来客に、カイトは顔を綻ばせる。
 前触れも無く現れたのは、一匹の三毛猫。
 隣の老夫婦に飼われているメス猫で、時折こうしてぼかろ家に遊びに来ていた。

「こんにちはいよかんさん。今日はいいお天気ですね」

 こっちに来ますか?と一旦アイスを食べる手を止め、近くに干していた座布団を差し出す。

『なぅ』

 日干ししてそう時間は経っていなかったが、それでも三毛猫にとっては十分満足いく暖かさを湛えていたようで、勝手知ったる何とやらとばかりに差し出された座布団に座り込んだ。

「そういえば、今日はいい煮干があるんですよ。食べますか?」

 あらかじめ用意していたのか、ポケットからクッキングペーパーに包まれた数匹の煮干を取り出す。

『にぁ~』

「この間買い物に出た時に乾物屋さんで貰ったんですけどね。すっごくイイ出汁が出たんですよ。きっといよかんさんも気に入ると思います」

 ハイ、どうぞと猫の口元に差し出せば、いよかんと呼ばれた猫はためらいもなく食べ始めた。
 ウニャウニャと声を上げながら食べる三毛猫を笑顔で見つめながら、カイトは縁側に座り直し、少しばかり周りが溶けかけたアイスを再び食べ進める。
 かたいアイスも好きだけれど、ちょっと溶けたアイスもまた美味しい。

 傍らにはお隣さんの猫。
 BGMは、鳥の鳴き声と風の音。
それと、洗濯物がそよぐ音。
 
「平和だなぁ~」

 最後の一匙を口に入れ、う~んと背伸びをする。
 程なくして煮干を食べ終えた三毛猫は、穏やかに降り注ぐ日の光に眠りを誘われたのか、そのままコロリと横になってチテチテと緩慢な動きで毛繕いを始めた。

「あれ、眠くなっちゃいましたか?」

 返事の代わりなのか、ユラリユラリと長い尻尾を揺らして欠伸を一つ零す。

「アハハ、正直言うと俺もちょっと眠いです。こんなに暖かいの久々だからですかねぇ」

 どうせ皆は昼過ぎまで戻ってこない。
 掃除も洗濯も終わっているのだし、少しぐらい休憩しても構わないだろう。
そう思ったカイトは、ポイポイと無造作に靴を脱ぐと、三毛猫に倣うように自分もその場にコロリと横になった。

 途端。

ふわりと香る板の古ぼけたにおいと、日向のにおいが鼻腔を擽って、自然笑みが浮かぶ。
 頬に当たる柔らかな冬の日差しが、なんとも心地良くて。






(ああ、確かにこれは、気持ちいいかも……)









 いよかんさんが良く此処で寝てるのもわかるなぁと、いつの間にか腹の部分に寄り添ってきた三毛猫を軽く抱きながら、カイトは誘われるように眠りの世界へ引き込まれていった。















    ※※※※※







「ただいまぁ~って、何してるのアンタ達?」

 先方の要請により、珍しく午前中から次のライブの打ち合わせを終えて帰宅したメイコは、視界の端に捕らえた下の弟妹達の姿に、玄関ではなく生垣を飛び越えて庭へと入った。



「あ、お姉ちゃんの帰りなさい」

「ただいま。…で、こんなトコで何してるの?」

「あ~うん、何してるっていうか…」

「強いて言うなら、『見物』かなぁ?」

「はぁ?」

 困ったような表情の妹達と、若干呆れ気味な表情を浮かべる弟にメイコは首を傾げ……三人が視線を向ける先を見つめて―――物凄く納得してしまった。






「……なんつー無防備な」

「まあ、カイト兄らしいといえばらしいんだけどね」





 四人の視線の先には―――腹に三毛猫を抱き締めながら、猫のように丸まって健やかな寝息を立てる長男の姿があって。
 しかもその表情はとても無邪気で幸せそうで、なんとなく起こすのが忍びないほどで。
 お前本当に長男かっ!?と問いただしたくなるほどの無防備っぷりに、ミクを除く三人は頭を押さえた。


「いっくら今日はいつもより暖かいからって、こんなトコで寝てたら体調崩すっての」

 機械類は暑いのに弱いけど、寒いのもあんま良くないってことちゃんと判ってんのかな、とイマイチ頼りない兄にレンは溜息を吐く。

「でもお兄ちゃん寒そうにしてないから、このネコさんが湯たんぽ代わりになってるのかなぁ?」

 布団の中に猫がいるとあったかいって言うよね~と傍らで能天気に笑うミクに、メイコは引き攣った笑みを零す。






「…カイトの体調はともかく、玄関に鍵も掛けずに暢気に寝こけてるってのはいただけないわね」





 最近は物騒な世の中だ。

 空き巣・強盗なんて珍しいことじゃない。

 いくらこの辺りがのどかで平和に満ちた街だとしても、絶対安全という保証はどこにもないというのに、鍵も戸締りもしないで馬鹿面晒して昼寝をかましているなんて、無用心にも程がある。




「えと、メイコ姉?」

 あの、背後のオーラが怖いくらいに渦巻いているんですが?

 真冬だというのに陽炎さえ見えそうな雰囲気を背後に漂わす姉の様子に、リンは身体を震わせた。



 怒ってる。

 顔は笑ってるがコレは間違いなく怒っている。



 ぼかろ家の禁忌項目の一つに『メイコ姉さんを怒らせてはいけない』と上がるほど、メイコが怒った時の凄まじさは家族全員(マスター含む)骨身に染みるほど味わっているのだ。
 退避?一体どこに?でもココにいたらトバッチリ食らうの俺達だし…三人は必死にアイコンタクトのみでこっそりと相談を始めるが、それよりも早くメイコは口を開いた。





「ねぇ…、」

「「「はいぃぃぃぃっっ!!!」」」

「……マスターって、いつ帰ってくるんだっけ?」

 ニッッッコリ。

『『『か、カイト(お)兄(ちゃん)フルボッコ決定っっっ?!?!?!』』』


 陽光の煌きを散りばめているかのような爽やかな長女の笑みに、三人の弟妹達は胸中で兄に向けて十字を切るのだった。









 ―――で、数時間後。



『な゛ーーーーーーーーーーっっっっっ?!?!?!?!』



 昼寝にしてはいささか長過ぎる転寝からようやく目を覚ましたカイトは、己の身に起こった違和感に絶叫を上げた。
 バタバタと足音を立ててリビングに現れたカイトを、メイコは上機嫌で迎える。

「よく似合ってるわよカイト♪」

 両手で頭を押さえながら蒼い瞳にたっぷりと涙を湛え、顔まで真っ赤にして何かを訴えるような表情を浮かべる弟に、メイコはワンカップ酒片手にあっさりと種明かしをする。

「だって、猫は普通喋らないでしょ?」

マスターに頼んでちょっとカイトの設定を弄ってもらったのよ、と満面の笑みを浮かべるメイコに、カイトはフルフルと身体を震わせる。
よく見ると、頭を押さえている手の隙間から、青い髪とは違う黒い毛のような物がはみ出している。それどころか、長いコートの裾からも同じようなフサフサとした細長いものがユラユラと揺れていて。

「ああ、ついでだから猫のアタッチメントも着けてみたの。何でか知らないけどこの間マスターの部屋で発見したのよね~」

 一体何に使おうとしていたのかしらね~とメイコが背後のコタツで丸くなっている主に目を向けると、サッと視線が逸らされる。



……本当に、何に使おうとしていたんだこの主は。



『に゛ゃ~~~に゛~~~にゃにゃ~~!!』

「だからカイト、言ってることわかんないわよ。アンタ今猫なんだから」

 耳も尻尾ちゃーんと付いてるし、縁側で無防備に寝こけてたアンタにはお似合いでしょう?

 ケラケラと笑うメイコに、カイトはウウウと小さく呻き声を上げる。
 反論したくても、今の自分は猫の鳴き声しか出せない。
 そう思うと悲しいやら情けないやらで、頭と尻に取り付けられた真っ黒な耳と尻尾も自然とカイトの心の機微に反応したのか、へたりと項垂れた。

 身長170センチ越えの青年を象っているというのに、その姿はまんま小動物だ。


「コレに懲りたら無用心に縁側で転寝なんて真似すんじゃないわよ。フルボッコにしなかっただけでも感謝しなさい?」

 




 この場合、フルボッコにされた方が精神的にはまだマシだったのでは……そう思わずにはいられない三人の弟妹達が、そっとドアの影から不憫な兄を見守って居たとか居なかったとか。。。。









[オマケ]

「…にしても、カイト兄ってあーゆーの普通に似合うよな」

「ホラ、兄さん普段から仕事選べない から♪」

「……ミク姉って、たまにキッツイことサラッと言うよね」

「え~そうかなぁ??」





 天然キャラはたまに物凄い爆弾を落とすものです。





 
 ぼかろ家で一番所帯じみていながら、実は多彩な仕事をこなしているカイト(←ネタ的な意味で)2008.02.21 AK























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